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東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(ガンカモ類)支援・鳥類学研究者グループ:JOGA
第17回集会「カモ科鳥類と水草の関係性を探る」
事例紹介2
渡辺 朝一
1990年代より、主に稲刈り後の水田で採食するガン・ハクチョウ類の食物内容を調べ始めた。稲刈り後の水田は、ガン・ハクチョウ類の重要な餌場となっていた。その後、池沼、河川など内水面で採食するガン・ハクチョウも少なくないことを認識するに至った。特に、越冬期のガン・ハクチョウ類にその地下茎が好まれる、イネ科に属する多年生の抽水植物マコモと、ガン・ハクチョウ類の関係性を中心に調査を進めた。
その結果、
などが明らかになった。
一方で、株の流出でマコモは利益を得ているのか、マコモの地下茎は翌年の地上部の成長に貢献しているのかなどの不明点も残された。
マコモ以外にも、クログワイやナガエミクリなど、意外な植物が水鳥に好まれることもわかってきた。また、外来種であるハゴロモモや、チクゴスズメノヒエが水鳥に採食されていることも明らかになった。
水鳥と水草の関係性に関しては、基礎的な情報が不足しており、情報の集積が望まれる。
[JOGA第17回集会「カモ科鳥類と水草の関係性を探る」2014年8月22日]
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URL: http://www.jawgp.org/anet/jg020b.htm
2014年9月6日掲載,JOGA.