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東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(ガンカモ類)支援・鳥類学研究者グループ:JOGA
第15回集会「ガンカモ類のフライウェイ研究と地域個体群の認識・保護計画」
講演3
神山 和夫(バードリサーチ)
日本では多くのボランティアの参加により、ガンカモ類の生息調査やモニタリングサイト1000などのモニタリング調査が行われているが、同じ東アジアフライウエイに位置する韓国と中国でも同様に、ボランティアの参加によってガンカモ類のモニタリングが行われている。
韓国では National Institute for Biological Resources (NIBR) が中心になり、1999年から毎年1月に全国で水鳥の一斉調査が行われている。2011年1月の調査地点は 192カ所で、2人1組になった92のチームが調査を行った。最も多く記録された種は、上位から順に、トモエガモ、マガモ、ミヤマガラスだった。さらにこれとは別に、Waterbird Network in Korea が2010年からハクチョウ類のモニタリング調査を開始している。この調査は11月から3月まで毎月1回行うもので、82地点で実施された。
図1.韓国一斉調査地. | 図2.韓国ハクチョウ調査地. |
中国では2005/06年から、China Bird Watching Network が China Coastal Waterbird Census を実施している。この調査は、中国沿岸部の主要な水鳥生息地を毎月1回調査するもので、年間を通して行われている。
図3.China Coastal Waterbird Census の調査地.オレンジが stable survey site,黄色が irregular survey site.
現在、Ornithological Science のガンカモ特集への投稿論文として、東アジアのハクチョウ類とガン類の個体数推定を日中韓三カ国の研究者が共同で行っている。韓国については上記の水鳥一斉調査のデータを使用する。中国のデータは上記とは別の調査データ(Cao et al. 2010)を使用するが、将来的には China Bird Watching Network との情報交換も進めていきたい。
文献
[JOGA第15回集会「ガンカモ類のフライウェイ研究と地域個体群の認識・保護計画」2012年9月14日]
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URL: http://www.jawgp.org/anet/jg018c.htm
2012年9月9日掲載,JOGA.