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東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(ガンカモ類)支援・
鳥類学研究者グループ:JOGA 第23回集会
企画者 〇呉地正行・須川恒(日本雁を保護する会)
2019年9月13日(18:00-20:00),帝京科学科学大学千住キャンパス
日本鳥学会2019年度大会 自由集会
開催後に集会報告を日本鳥学会「鳥学通信」に投稿したので、そちらも参照されたい
☞ 鳥学通信2020年5月25日
2015年に1999年から行ってきたJOGA(東アジア地域ガンカモ類ネットワーク鳥類学者グループ)の鳥学上の課題を整理した(須川2015)。JOGAはガンカモ類とその生息環境の研究者とフライウェイネットワークの多くのサイトにかかわる人々との仲立ちをする目的ではじまった連続自由集会だが、その中には重要だがまだ項目としてあげていない課題がある。それは、水鳥とその生息環境である 湿地の価値と保全活動・研究活動の重要性を普及啓発する作業である。その作業には、鳥学的な成果を多くの人々に伝える道具としてのデザイン作品の役割が大切で、JOGAの関係者も多くのデザイナー等と連携してその作業を行ってきた。
その中でも東北の地で、20年以上にわたり多くの作品を手掛けてきたデザイナー(イラストレータでもあり、コピーライターでもある)の 幕田晶子さんの役割は大きかったが、残念なことに2018年12月に若くして亡くなられた。この集会では幕田さんがこれまでに手掛けたリーフレットやタペストリー、普及啓発のための諸作品を、時代別あるいはテーマ別に俯瞰してみなさまへお見せしたい。
それぞれの作品は、関係する支援団体・機関との協働でうまれた作品であり、それらにかかわった方から作品誕生に至る経過を紹介いただく。また多くの参加者は、どこかで幕田さんの諸作品に接していると思うので、その作品に接し感じたことと、意識の変化があったか等を紹介いただきたいと思っている。
そして、JOGAの活動において、能力と意識が高いデザイナー等との連携・協力の大切さを再確認したい。
幕田晶子さんのデザイン作品例:膨大な作品の中からPDFなどのファイルとリンクした10点を示す。
【サムネイルクリックで別窓に表示:一部複数画像】
幕田晶子さん(1959〜2018)の紹介 (2006 年7月広報おおさき より) | |
(1) 蕪栗サークル(1999年) 大崎市で活動をはじめた幕田さんが蕪栗沼をとりまく世界の中での人々の役割を描いたサークル。 多分幕田さんは自身の役割も自覚されたのだと思う。 | |
(2) ふゆみずたんぼ(2004年3月初版、2007年3月第4版) 〈日本雁を保護する会編、環境省東北地方環境事務所発行〉 冬期湛水水田の価値を広く啓発する目的のリーフレット。タペストリーもある。いずれも英語版もある。反響が大きく、4版まで再版されている。 | |
(3) 生きもの3年カレンダー ふゆみずたんぼ歳時記(2007) 〈日本雁を保護する会・環境省東北地方環境事務所編、NPOたんぼ発行〉 3年使える形になっているカレンダー。 | |
(4) COME BACK GEESE シジュウカラガン羽数復元計画 仙台の空に、再び。(2007) 〈仙台市八木山動物公園・日本雁を保護する会編、(財)仙台市公園緑地協会発行〉 JOGA第8回集会(2006岩手大学)の成果も盛り込んだリーフレット。宮城県仙台市・多賀城市におけるシジュウカラガンの越冬地拡大をアピールする上で重要な資料。 | |
(5) ラムサール条約湿地 化女沼・蕪栗沼・周辺水田(2008) 〈蕪栗ぬまっこくらぶ編、宮城県大崎市産業経済部農林振興課発行〉 2005年に蕪栗沼・周辺水田が、2008年に化女沼がラムサール条約湿地に登録され両湿地が位置する大崎市が条約湿地を普及啓発する目的で発行。 | |
(6) 似ているけれど、違うのです(2010頃) 〈日本雁を保護する会編、環境省生物多様性センター発行〉 亜種シジュウカラガンとシジュウカラガン大型亜種(その後2012年の目録で和名カナダガンとなる)を観察記録の上で区別することを訴えたリーフレット。2012年日本鳥学会改訂7版で和名問題が解決して混乱がなくなった。 | |
(7) シジュウカラガン最後の放鳥のために。支援金募集(2010年) 〈日本雁を保護する会・雁の里親友の会編・発行〉 | |
(8)ふやそう四十雀雁(表)、減らそう加奈陀雁(裏)(2012頃) 〈日本雁を保護する会・雁の里山友の会・カナダガン調査グループ編、日本雁を保護する会発行、サントリー世界愛鳥基金助成〉=英語版も作成。 大型カナダガン問題を解決する重要性を、シジュウカラガン回復活動とセットで啓発する目的のリーフレット | |
(9) 求む!目撃情報 特定外来生物カナダガンを探しています。(2016年頃) 〈日本雁を保護する会・カナダガン調査グループ編、環境省関東地方環境事務所発行〉 カナダガンの野外個体をほぼ除去できたあとの今後の管理を目的として作成されたリーフレット | |
(10) シジュウカラガン 復活! 絶滅したと思われていたシジュウカラガンが復活するまでの物語(2017年11月) 〈日本雁を保護する会発行、D&I/幕田晶子 監修/呉地正行〉 ジャパン・バード・フェスティバルブース展示用資料の一つ(絶滅と復活の100年の歴史を説明するタペストリーと同じ内容のリーフレット。さらに、ポップアップ、シジュウカラガンに直したデコイ、(8)のタペストリーを使った構成でブース展示をした(2017年11月)。 |
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URL: http://www.jawgp.org/anet/jg024.htm
2018年9月13日掲載
JOGA.