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JOGA
JOGA11
(2009)

東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(ガンカモ類)支援・
鳥類学研究者グループ:JOGA  第11回集会

「急増するガン・ハクチョウ・カモ類の原因や影響を巡る鳥学的課題」

2009年9月21日,北海道大学函館キャンパス

開催後に集会報告を日本鳥学会「鳥学通信」に投稿したので、そちらも参照されたい  鳥学通信№26 


イントロダクション

集会開催趣旨

 1999 年より「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」の活動を支援する鳥学研究者のグループを設立して毎年鳥学会大会の際に集会を開いてきた。
 今回はガンカモ類の中で、近年越冬数を増加させているガン・ハクチョウ・カモ類に注目し、その現状、増加原因として考えられる要因あるいは研究課題、増加した個体群と利用資源との関係について話題提供をいただき、増加したこれらの水鳥を巡る鳥学的課題を把握したい。

テーマ:
「急増するガン・ハクチョウ・カモ類の原因や影響を巡る鳥学的課題」
企画者:

嶋田 哲郎(宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団)須川 恒(龍谷大学)呉地 正行(日本雁を保護する会)

日程:

2008年9月21日(月・祝) 1800−2000
北海道大学函館キャンパス(函館市港町)[会場:講義棟1階1講義室]
(1922日に開かれる日本鳥学会2009年度大会の中の自由集会W10として開催).

次第

1)

 [講演要旨 ⎘ 「ガン,ハクチョウ、カモ類の個体数変動の動向」
 呉地 正行(日本雁を保護する会)

2)

ガン,ハクチョウ類の個体数急増の原因を探る

 [講演要旨 ⎘ 温暖化がマガンの個体数急増に及ぼす影響
 呉地 正行(日本雁を保護する会)

 [講演要旨 ⎘ 「農業施策にともなう食物資源の変化に対するマガンの対応」
 嶋田 哲郎(宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団)溝田 智俊(岩手大学)
宮城県北部におけるマガンの個体数は,現在指数関数的に増加している.その間の農業施策の変遷をみると,198090年代に圃場整備の進捗率の増加,1990年代後半に大豆や麦などの転作田の増加がある.食物資源量の観点からマガンの個体数増加要因を考察する.

3)

増加を巡るトピック

 [講演要旨 ⎘ 「ガンカモ類の生息調査データに見る個体数インデックスの変化」
 神山 和夫(バードリサーチ)笠原 里恵(東大緑地植物実験所)
1996年以降のガンカモ類の生息調査データから作成した個体数インデックスと地域別の増減傾向について紹介する。このような長期モニタリングでは調査の欠損が起きがちであるが、一般化線形モデルを使った欠損データの補間がどの程度まで有効かについても検証を行う。

 [講演要旨 ⎘ 「越後平野一帯におけるコハクチョウ・カモ類の個体数変動と圃場整備」
 渡辺 朝一(水戸市)
越後平野一帯では、特に1980年代後半からコハクチョウ、マガモの越冬個体数の増加傾向が顕著である。コハクチョウは、昼の間稲刈り後の水田で採食するが、主要な食物資源はイネの落ち籾と越年生の草本である。これらは機械化と乾田化によってそれぞれ増えたものであり、コハクチョウの増加は農業集約化を反映した現象であると考える。

 [講演要旨 ⎘ 「琵琶湖における増加例—水草や底生生物を採食するカモ類、クイナ科オオバン—」
 橋本 啓史(名城大学)須川 恒(龍谷大学)
ここ20年間の越冬水鳥の調査から、ヒドリガモ、オカヨシガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、オオバンの増加が顕著である。琵琶湖湖岸の利用資源との関係を見る。

4)

コメント

藤岡 正博(筑波大学)

5)

総合討論

この集会は,日本鳥学会2009年度大会の中の自由集会W10として催されます.どなたでも参加できますが,大会への参加費が必要です(一般 5,000円,学生 3,500円,大会当日申込).参加されるかたは自由集会だけでなく,4日間の大会全体に参加され,意義深いものにしてください.プログラムや会場など大会の案内は,同学会のHPに掲載されますのでご参照ください.

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URL: http://www.jawgp.org/anet/jg014.htm
2009年7月24日掲載,2010年5月16日更新(集会報告へのリンク追加),JOGA